サバ州のアフリカ豚熱　感染が深刻化-2021/03/19

サバ州のジェフリー・キティガン州副首相兼農漁業相は３月18日、同州内のアフリカ豚熱が野生のボルネオ・ヒゲイノシシに感染が拡大していることを明らかにした。
同州副首相によると、これまでに１２８頭のヒゲイノシシが森の中で感染して死んでいるのを発見。これまでに生息数が減っているのが確認されており、今後も早いスピードで減少していく可能性があると憂慮を示した。
獣医サービス局は同州副首相の指示を受けて、関係省庁と緊急会合を開催し、さらなるウィルスの感染防止措置と住民の啓発活動を進めることを決定。そのうちの一つとして野生動物局が狩猟ライセンスの発行停止と野生の猪肉の販売の禁止を打ち出した。獣医サービス局は74村にウィルスに関する啓発活動をすでに行ったという。
州政府による「流行宣言」は現在５郡に出されているが、週内にも３郡で宣言が発令されるとも同副首相は述べた。
アフリカ豚熱は人間には感染しないものの、養豚場が多くあるサバ州ではウィルス感染拡大で経済的影響や野生動物の保護に大きな打撃になるとも同副首相は語った。