北朝鮮　マレーシアとの国交を断交-2021/03/19

北朝鮮政府は３月19日、マレーシアと国交を断交すると発表した。
マレーシアの連邦裁判所は今月３日、４件の資金洗浄罪容疑などで起訴された北朝鮮国籍のムン・チョルミョン被告に対して米国への移送差し止めの申し立てを棄却していた。
そのため、北朝鮮政府は「無実の市民を米国に引き渡すのは許せない罪」とマレーシア政府を非難。「米国の圧力に屈した、平壌に対する敵対行為だ」と付け加えて、断交を宣言した。
マレーシア政府は中立外交の一環として１９７３年に北朝鮮と国交を締結。翌年にクアラルンプールに北朝鮮大使館が開設された。北朝鮮労働者をマレーシアが受け入れるなど友好的な関係だったが、２０１７年に金正男氏がクアラルンプール国際空港（KLIA）で暗殺され、北朝鮮政府が関与していたことが判明すると両国関係は悪化。マレーシア国籍のビザなし渡航をマレーシア政府が停止したものの、当時のナジブ首相は国交断交はしないと述べていた。
なお、マレーシア政府はこれに関するコメントはまだ出していない。