
1~4月の家庭内暴力が902件=政府-2021/05/07
リナ・ハルン女性・家族・共同体開発相はこのほど、今年1月から4月までに通報があって家庭内暴力と認定された件数が902件に達したことを明らかにした。
同相によると、2020年の家庭内暴力に関する捜査件数は5260件。同省に相談のあった件数は2540件だった。ただ、これらは通報があった件数のみで、実際にはさらに多くの件数が発生したと見られる。
同相は「家庭内暴力の原因として活動制限令(MCO)による減収など経済的要因が背景にある」と指摘。職を失うなどしたことで、家族に怒りをぶつけるケースもあると説明した。このため、第三者による介入が必要との認識も示した。
クアラルンプール市内には精神的肉体的に家庭内暴力の被害を受けたイスラム教徒たち向けに一時的に収容するモスクがある。ダマンサラ地区の「連邦直轄区モスク」やTDDI地区の「アル・グフラン・モスク」がそれで、助けを求めにきた人にベッドや食事のほか、衣類などの日常品を無料で提供している。3日間滞在でき、裁判所からの保護命令が出た場合はその後に別の保護施設に移されるという。