
首相への信任投票は実施せず=担当相-2021/09/08
ワン・ジュナイディ首相府相(法律・国会担当)は9月7日、イスマイル・サブリ首相への信任投票を下院で行なわないと述べた。マレーシア国王も同意しているといい、信任投票は行われない見通しだ。国王は首相の任命時に下院での信任投票を求めていたとされる。
同相は「国王が任命し、就任間もないため、造反する議員はいないだろう」と信任投票の必要性がないと強調。ただ、7~8カ月後には首相を支持しない議員が出てくる可能性があるとも指摘した。
イスマイル首相への下院議員の支持数はわずかに114人。下院定数222人の半数111人を3人上回る程度で政権は成立している。ムヒディン前首相の就任時も同じ程度の支持数で、今年に入って与党内から揺さぶりが始まり、政権崩壊に至った。安定政権とするには解散総選挙で現在の与党が過半数を大きく上回るか主要野党を取り込むかのいずれかして方法はなく、不安定政権はしばらくは続きそうだ。