EPF加入者360万人 積立金1,000リンギ以下-2021/11/17
2021.11.17 政治・社会トゥンク・ザフルル財務相は11月16日、定年退職後の年金と位置づけられる従業員積立基金(EPF)の加入者約360万人の積立額が1,000リンギにも満たないことを明らかにした。加入者総数の25%の数字で政府は懸念を示している。
同相はまた、1万リンギ以下の積立額の加入者は610万人であることも示した。これは上記の360万人も含まれる数字だが、加入者総数の実に約44%に達する。
なかでもマレー人も含むブミプトラの加入者の積立金が少なく、440万人が1万リンギ以下で、200万人が1,000リンギ以下だという。
また、45歳から59歳までの162万人の加入者のうち約30%にあたる47万9000人が5万リンギ以下の積立額。同相は「5万リンギの積立額では、4年間の支給期間とすると毎月1,000リンギにしかならない」と指摘し、十分でないと懸念を示した。また、この年齢層は定年退職まで年数もそれほどないので、十分な積立金を築くのは困難だとの見方を示した。
同相によると、9月30日時点でEPFからは約1010億リンギが引き出された。新型コロナウイルスの感染拡大で失業者らが一部引き出している結果とされる。
EPF積立金はパンデミックで一部を引き出すことができたが、同相は「定年退職後の保障がなくなった」とも述べ、老後に向けた積立金の再構築できるよう政府として支援していきたいとも語った。