ナジブ元首相　控訴裁でも有罪-2021/12/09

控訴裁判所は12月8日、ナジブ元首相の不正資金流用などによる裁判で禁固刑12年とする高等裁判所の判決を支持する判決を下した。高裁では昨年7月に元首相に対して禁固刑のほか、罰金2億1000万リンギの支払いを命じていた。元首相側は即日、連邦裁判所に控訴した。 この裁判は政府系ファンド会社1MDBの子会社SRCインターナショナル社の資金4200万リンギを不正に流用したとされて起訴された事件。控訴裁では判事3人全員が高裁の判決を支持する判断を下した。判事は「国家の恥」と元首相を批判もした。 元首相側は不公平な裁判を訴えて判事の解任を要求したり、判決直前に「新証拠が出た」としてこれの審理を行うよう要求していた。ナジブ元首相側の弁護チームの中に新型コロナウイルスの感染者が出たことから弁護側は全員隔離となり、7日には出廷できない事態となった。裁判所側はオンライン上で判決を言い渡すと通知した。ナジブ元首相も自宅隔離となり、判決を自宅で聞いたとみられる。