マハティール元首相は12月12日、新たな書籍『Capturing Hope: The Struggle Continues for a New Malaysia』を発刊した。2018年の政権交代時に首相に復帰した後のことを中心に政府内での腐敗の現状など詳細に記載している。
公務員の生産性の低さや腐敗の蔓延を述べたうえ、「公務員が統一マレー人国民組織(UMNO)の一部門と化していた」と指摘。中立であるはずの公務員の多くがUMNOの政治集会に堂々と参加していたことも憂いた。
ナジブ元首相が財務相でもあったため、国庫の資金が底をついていたとも指摘。公務員がプロ意識をもってもらず、規定された月給以上をもらっている上級公務員の名も挙げて批判した。
国家内の問題は山積みで、誠実な公務員を任命することも難しかったと回想。今後も公務員を再編成する必要があるとも強調している。
元首相は2011年に23年間の首相時代をつづった自伝『A Doctor in the House』を発刊している。