マレーシア機長、自殺説 墜落場所へ模擬飛行
2016.08.05 政治・社会【シドニー共同】米誌ニューヨーク(電子版)は25日までに、2014年3月に不明になった北京行きマレーシア航空機の機長が、個人のパソコンのフライトシミュレーター(模擬飛行装置)で墜落場所とされるインド洋南部に模擬飛行した形跡があると報じた。同誌は「機長があらかじめ計画し、(乗客らを)道連れにして自殺した」疑いがあると指摘した。
同誌は、パソコンのハードディスクを分析した米連邦捜査局(FBI)が記録の復元に成功したとする内部文書を入手したとしている。しかし、マレーシア紙マレー・メールによると、同国のカリド警察長官は23日、「われわれはそのような報告書を、FBIを含めいかなる国外の当局に提出したことはない」と述べ、報道を否定した。
同誌によると、報告書はマレーシア人のザハリエ・シャー機長=当時(53)=が不明機搭乗前の1カ月未満の時期に自宅で行った模擬飛行で「インド洋南部への飛行経路が発見された」と指摘した。
インド洋での捜索を主導するオーストラリアでは政府に対し野党労働党が情報公開を要求。ターンブル首相は25日、同誌の報道は承知しているとした上で「マレーシア政府の管轄でありコメントできない」と述べ、確認を避けた。