保健省、一部の救急車の到着の遅れを認める
2016.10.21 政治・社会保健省は10日、一部で救急車の到着の遅れと車内の医療備品が十分に備わっていないケースがあったことを認めた。
問題はこのほどソーシャルメディア上で流れて発覚。スランゴール州スバンジャヤで胸の痛みと呼吸困難となった男性の家族が電話で救急車を呼んだが、35分後に到着。車内に酸素タンクなども装備されていなかったことから、男性は死亡したとされる。
また、9月にはヌゲリ・スンビラン州ジュレブで発生した交通事故で救急車は20分後に到着。担架のベルトを隊員がしっかりと締めなかったため、落下した事故も発生し、この患者はのちに死亡した。
同省のヒルミ・ヤハヤ副大臣は上記2つのケースは「稀な例と信じる」としたが到着の遅れや医療備品がしっかりと準備されていないことは認め、詳細を調査して改善を図る。
同省は今年6月にマレーシア新月社協会などと提携して、高速道路料金所などに救急車を待機させるプロジェクトを開始。救急車の到着時間を15分以内に抑えるためで、2014年にも首都圏の主要病院でも同様のプロジェクトが導入されている。同省によると、2010~2013年にかけて到着時間が遅いとの苦情を多く受け、最高で45分待たされたケースもあったという。なお、日本では通報から到着までは平均7・9分(2009年時点)となっている。(Mtown)