中銀 商業用不動産の過剰供給に懸念
2017.06.09 政治・社会中央銀行バンク・ヌガラのムハンマド・イブラヒム総裁はこのほど、商業用不動産が過剰に供給されている現状に懸念を示した。
同総裁によると、首都圏の一等地の事務所の空室率が昨年は21・8%。東南アジア諸国の平均6・2%を大きく上回っている。また、クアラルンプールの1カ月の賃貸料は東南アジアで最も安いという。
こうした現状を受けて、同総裁は「向こう数年の大型プロジェクトで、商業不動産の供給状況が悪化する可能性がある」と指摘。特に都市では商業施設の建設が続き、小売店向け賃貸の過剰供給の兆しが出てきていると述べた。ダマンサラ―プチョン高速道路沿いの40キロをみても、商業施設が20軒も建っていると語った。
一方で、国内の手ごろな価格で購入できる住宅は大幅に不足していると同総裁は述べた。政府は2020年までに100万戸の住宅建設を見込んでいるが、現在96万戸が不足しているという。(Mtown)