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北朝鮮大使が出国 マレーシアの追放通告で対立決定的に

北朝鮮大使が出国 マレーシアの追放通告で対立決定的に

2017.04.05 政治・社会
【クアラルンプール共同=岩橋拓郎、鈴木理紗】金正男氏殺害事件に関連し、マレーシア政府から6日午後6時(日本時間同7時)を期限として国外追放を通告された北朝鮮の姜哲駐マレーシア大使が6日、マレーシアを出国、航空機で北京へ向かった。その後、北朝鮮へ向かうとみられる。
マレーシア政府はこれまでにモハマド・ニザン・モハマド駐北朝鮮大使を召還し、6日から北朝鮮国民のビザなし渡航制度を中止した。姜大使の国外追放は国交断絶に次ぐ強硬措置で、正男氏殺害事件を契機に両国の対立は決定的となった。
モハマド大使は現在、マレーシアに戻っているが、朝鮮中央通信は6日、北朝鮮外務省が同大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」と認定し、国外追放を通告したと伝えた。対抗措置を取ったとみられる。
姜大使はクアラルンプールの空港で記者団に「マレーシア政府が40年余りの友好関係の歴史を害する極端な措置を取ったことを遺憾に思う」と述べた。
マレーシアのナジブ首相は6日、記者団に対し「姜大使は謝罪すべきだった」と指摘。大使の国外追放について「自国の名誉に関する問題には、断固とした措置を取るということを示したものだ」と強調した。
姜大使は正男氏殺害事件を巡り、マレーシア当局による司法解剖や捜査を批判。遺体の引き渡しに応じないなどのマレーシア側の対応を繰り返し非難した。
マレーシア政府は、謝罪要求に北朝鮮側が返事をしなかった上、姜大使を外務省に呼んだが応じなかったため国外追放することを4日に決めた。
正男氏殺害事件では、殺害直後に北朝鮮国籍の4容疑者が出国。警察は、北朝鮮国籍のリ・ジウ容疑者や北朝鮮国営の高麗航空職員キム・ウクイル容疑者の行方を追っている。北朝鮮大使館のヒョン・グァンソン2等書記官の聴取も要求しているが、2等書記官は応じていない。大使館が、2等書記官らをかくまっているとの見方がある。
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