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数々の事件関与、制裁指定 犯行主導説の偵察総局

数々の事件関与、制裁指定 犯行主導説の偵察総局

2017.03.03 政治・社会
【北京共同】北朝鮮の金正男氏殺害事件で、マレーシア警察は2月22日、北朝鮮大使館員らも関与した可能性を指摘、同国情報機関、偵察総局が主導した国家犯罪との見方が強まっている。偵察総局は2010年の韓国哨戒艦沈没や14年のソニー米映画子会社へのサイバー攻撃に関与したと目され、米政府や国連安全保障理事会決議の制裁対象に指定されている。
偵察総局は09年ごろ、朝鮮労働党の工作機関だった「35号室」や「作戦部」が人民武力部(現・人民武力省)の「偵察局」に統合され発足。当時、金正日総書記の後継者に内定した金正恩氏(現・党委員長)が再編に関わったとの情報もある。
22日付の韓国紙、中央日報は政府当局者の話として、韓国政府がマレーシア当局の要請を受け、偵察総局の組織構成や犯行手口などを説明したと報じた。
米財務省によると、北朝鮮の武器取引に深く関与しているほか、サイバー作戦を主導。サイバー要員は6千人にも上るとされ、韓国政府は、同国の放送局や原発運営会社などを狙った近年のハッキング事件は偵察総局の犯行とみている。前身の偵察局は1983年のラングーン爆弾テロ事件を起こしたとされる。
韓国の韓民求国防相は今月20日、国会の会合で、かつて人民武力部に所属していた偵察総局を現在は金正恩氏が直接管轄しているとの見方を明らかにした。6~7の局で編成されているという。
強硬派として知られる金英哲氏がトップの偵察総局長を務めていたが、同氏は対韓国政策を統括する統一戦線部長に就任したことが昨年2月に判明した。後任に朝鮮人民軍第7軍団長が就いたとの報道がある一方、金英哲氏が総局長を兼務しているとの見方もある。
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