クランタン州で偽の「ダトゥック」称号を授与
2017.02.06 政治・社会クランタン王族協会はこのほど,州内で偽の「ダトゥック」称号を高額な金額で授与している犯罪シンジケートがいることを明らかにした。1人につき20万リンギで「授与」し、すでに十数人が被害にあっているもようだ。
同協会によると、このシンジケートは主に非マレー人をターゲットにしており、4年ぐらい前から活動している。ホテルなどで授与式が行われ、「ダトゥック」称号を授与すると同時に「メンバーズカード」を発行しているという。正式な授与ではカードは発行されない。
「ダトゥック」称号は通常、スルタンが授与するものだが、現在のマレーシア国王であるクランタン州スルタンのムハンマド5世は被害にあった人たちに対して称号を正式には授けていないという。同協会は同州警察に被害届を出した。
同州警察はすでにこのシンジケートの身元を突き止めている。当初、王族の一部が関与していたと報道があったが、これを否定。被害届を受理して捜査を開始した。
クランタン州では2年前にも同様の詐欺事件が発生し、王族を含めた4人が逮捕されている。このときは1人あたり6万~13万リンギを請求していた。
「ダトゥック」は古来からマレー世界で使われている称号で、英国の「サー」に相当する。連邦政府と一部の州政府がそれぞれ授与できる。(Mtown)