ホームマレーシアニュース北朝鮮大使館員が関与 4容疑者の引き渡し要求 国ぐるみの疑い強まる 正男氏殺害でマレーシア
北朝鮮大使館員が関与 4容疑者の引き渡し要求 国ぐるみの疑い強まる 正男氏殺害でマレーシア

北朝鮮大使館員が関与 4容疑者の引き渡し要求 国ぐるみの疑い強まる 正男氏殺害でマレーシア

2017.03.03 政治・社会
【クアラルンプール共同】マレーシア警察は2月22日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件で、新たに在マレーシア北朝鮮大使館の書記官と北朝鮮国営の高麗航空職員が関与した可能性が濃厚になったとして、大使館側に2人の事情聴取への協力を求めた。現役外交官の関与が浮上したことで、国家ぐるみの組織的犯行の疑いが強まった。また、逃走中の北朝鮮国籍の4容疑者が既に平壌に入ったとして、北朝鮮側に身柄の引き渡しを要求した。
マレーシア警察は2人に対する強制捜査も辞さない方針だが、北朝鮮側は協力を拒否する構え。両国関係の緊張激化は避けられず、捜査難航は必至だ。
警察が新たに公表した2人は、ヒョン・グァンソン2等書記官(44)と高麗航空のキム・ウクイル職員(37)。現在もマレーシア国内にいるといい、マレーシア警察のカリド・アブバカル長官は22日の記者会見で「(出頭に応じないなら)逮捕状を取る」と述べた。
2等書記官らの具体的な役割は明らかになっていない。既に逮捕された北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)=マレーシア在住=と共に、出国した4人の後方支援をした可能性がある。韓国政府は4人について北朝鮮の情報機関、偵察総局の工作員とみている。
長官はまた、実行犯のインドネシア人とベトナム人の女2人の容疑者について、正男氏の顔に素手で液体を塗りつけた後、すぐに手を洗っており、毒性を認識していたと指摘。「いたずらではなく、計画的犯行だ」とした。薬物の成分は判明していない。
これに対し、北朝鮮大使館は22日、声明を発表し、「どうして女らは生きているのか。死因は別にある」として、毒殺だとみる警察には何の証拠もないと主張、女2人とリ・ジョンチョル容疑者の釈放を要求した。
マレーシア警察は同国に潜伏中とみられる5人目の容疑者として北朝鮮国籍のリ・ジウ容疑者(30)を手配した。長官は正男氏の家族はマレーシア入りしていないと明言し、マカオ在住の息子ハンソル氏が遺体と面会したとの報道を否定。北朝鮮が提案した合同調査には応じないとした。
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