ISは東南アジアをターゲット=国家警察顧問
2016.08.12 政治・社会マレーシア国家警察のテロリスト担当顧問のアフマド・エルムハマディー氏はこのほど、イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)が東南アジアをターゲットにしてきていると述べた。シンガポールのチャンネル・ニューズ・アジアでのインタビューで答えた。
同氏はこれまでマレーシア国内で逮捕されたIS支持者50人をインタビュー。中には14歳の少年もいたという。同氏は、この50人はイスラム教についての知識不足や無知が著しく、物事の善し悪しを判断できていないと指摘し、イスラム教を正しく教えこむ必要性を強調した。
警備会社ザ・スフラン・グループによると、中東でIS戦闘員としているマレーシア人は100人で、インドネシア人は700人に上っている。インドネシア人100人はすでに帰国しており、こういった人たちが「非常に危険」と同氏は指摘。ISの中東での勢力は縮小しており、精神的なインパクトは大きいとしつつも、東南アジア出身者が戦闘経験やその危険思想をもって帰国するため、第2第3の戦闘場所が自ずと東南アジアになるだろうと語った。その例がジャカルタやクアラルンプール・プチョンでのテロ事件だった。最近の映像でISはマレーシアとインドネシアを標的にするよう呼びかけているうえ、IS関連のマレー語のサイトも立ち上がった(現在は遮断)こともその証左だという。
政府やイスラム知識人、個人1人1人が団結して、危険思想を排除していけば、その影響は軽減していくだろうと締めくくった。(Mtown)