クランタン州 日没礼拝時の営業一時停止を拡大
2017.05.19 政治・社会クランタン州はこのほど、イスラム教徒の日没の礼拝であるマグリブ時に非イスラム教徒が経営する夜の市場の店舗にも短時間の営業停止を義務付ける決定を下した。イスラム教徒に対しては夕方の礼拝時に営業一時停止がすでに義務付けられているが、これが拡大した格好だ。
同州の地方政府・住宅・スポーツ委員会のアブドゥル・ファッター委員長は、「礼拝を呼び掛けるアザーンが響いたら(夜の市場での)営業活動を停止しなければならない」とし、祈りが終われば営業を再開できると述べた。非イスラム教徒にとっても「短い休憩ができる」と語った。
同委員長はまた、夜の市場で日没の礼拝時に営業を一時停止しない店舗については営業許可のはく奪も検討すると警告した。
この施策に対して同州のプラナカン華人協会は反対を表明するものの、協会内でも賛否両論があるようだ。
礼拝時の営業一時停止措置はコタバル市当局が初めて講じ、昨年州内の他の地域にも拡大した。また、同市は2015年に金曜礼拝時にスーパーマーケットなどでも営業を一時停止させる決定をしている。
同州は国政野党である全マレーシア・イスラーム党(PAS)が政権を握っており、イスラム教の原理的な政策をこれまでにも出している。(Mtown)