ホームマレーシアニュース正男氏遺体、北朝鮮に 容疑者らも帰国 真相解明は絶望的
正男氏遺体、北朝鮮に 容疑者らも帰国 真相解明は絶望的

正男氏遺体、北朝鮮に 容疑者らも帰国 真相解明は絶望的

2017.04.14 政治・社会
【北京共同】北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺害された事件で、中国外務省の陸慷報道局長は31日の定例記者会見で「マレーシアで死亡した北朝鮮国民の遺体が(本国に)戻った」と表明した。正男氏の遺体が北朝鮮に引き渡された。関与が疑われる北朝鮮国籍の容疑者らも同日午後、北京から中国国際航空機で平壌に戻った。
北朝鮮の出国禁止措置で平壌に足止めされていた外交官らマレーシア人9人は31日早朝、帰国した。事件は北朝鮮が平壌にいるマレーシア大使館員ら9人を事実上の人質に取り、解放と交換する形で正男氏の遺体と容疑者らを取り戻して幕引きとなった。両国の交渉は北朝鮮が主導し、真相解明は絶望的になった。
同機で帰国したのは、在マレーシア北朝鮮大使館のヒョン・グァンソン2等書記官と北朝鮮国営の高麗航空職員キム・ウクイル容疑者、マレーシアとの交渉に当たった崔希鉄外務次官、外務省のリ・ドンイル氏の4人。
関係者によると、この4人の名前が乗客名簿にあり、いずれも搭乗手続きを取ったことが確認された。一行は31日、北朝鮮大使館の車両で北京国際空港のVIP専用出入り口に到着、報道陣の取材には応じなかった。
陸氏が遺体を正男氏と名指ししなかったのは、正男氏とは別人と主張している北朝鮮に配慮した可能性がある。
マレーシア政府は当初、断交も辞さない強硬姿勢で捜査を進めていたが、北朝鮮が3月7日に9人を出国禁止にして以降、救出に向けた交渉姿勢に転換。30日に朝鮮中央通信を通じ発表された共同声明では、遺体返還と北朝鮮国民の出国を認めることなどで合意した。
北京の外交筋は「国民の安全や人権を重視するマレーシアとしては、北朝鮮の極端な措置に対し取れる選択肢は限られていた」と指摘した。
ヒョン2等書記官とキム容疑者らは31日未明、クアラルンプール発のマレーシア航空機で北京に到着。マレーシア人9人は30日夜に平壌を航空機で出発、中国福建省経由でクアラルンプール国際空港に着いた。
Tweet Share
マレーシア国籍の日本留学生総数 前年度比微増
外国人労働者の雇用申請 オンラインで義務付け

Mtown公式SNSをフォロー

関連メディア