ホームマレーシアニュース正男氏遺体引き渡しで合意 北朝鮮とマレーシア 出国禁止措置を解除
正男氏遺体引き渡しで合意  北朝鮮とマレーシア  出国禁止措置を解除

正男氏遺体引き渡しで合意 北朝鮮とマレーシア 出国禁止措置を解除

2017.04.10 政治・社会
【クアラルンプール共同】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで殺害された事件で、両国は3月30日、「死亡者」の遺体を北朝鮮にいる家族に引き渡すことで合意したとする共同声明を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。互いの国民を出国禁止にした措置を解除することでも合意。マレーシアのナジブ首相は、外交官らマレーシア人9人が平壌を航空機で出発したと発表した。
事態を早期収拾して国際的な批判をかわしたい北朝鮮と、「人質」の解放を急ぐマレーシアの考えが一致。北朝鮮の国家的関与が疑われる事件は大きな節目を迎えた。
共同声明では、マレーシアに潜伏中とされる北朝鮮国籍の容疑者については言及していない。ナジブ首相は30日の声明で、捜査を継続して容疑者の責任を追及する方針を明らかにした。
共同声明によると、両国は北朝鮮国民の死亡により生じた問題を解決するために協議。双方は両国関係の重要性を再確認し、ビザなし渡航制度の再導入について前向きに協議することでも合意した。北朝鮮は遺体を正男氏と認めていないため、共同声明は遺体を「死亡者」としたとみられる。
シンガポールのニュース専門テレビ、チャンネル・ニューズ・アジア(電子版)は30日、マレーシアが保管している正男氏の遺体が航空機で北京に運ばれるとした。
マレーシアとの交渉を行っているとみられる北朝鮮代表団の広報担当者ら北朝鮮関係者数人が30日、北京に向けて出発した航空機に搭乗しているのを共同通信記者が確認。マレーシアの中国語紙、中国報(電子版)は、事件への関与が疑われる北朝鮮の2等書記官と高麗航空職員の名前が同機の搭乗者リストにあるとの情報を伝えた。
ナジブ首相は29日、北朝鮮との協議に関し「平壌にいるマレーシア人の安全と、法の支配を重んじる主権国家としてのイメージを重視する」と述べた。
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