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米国、ASEANとの協力体制を「格上げ」

米国、ASEANとの協力体制を「格上げ」

2022.05.15 政治・社会
米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会合が5月12~13日ワシントンで開かれた。バイデン米大統領、そしてASEAN各国首脳が対面で会合するのはこれが初めて。
会談後、協力関係について「包括的戦略パートナーシップ」への格上げなどを記した共同声明を発表した。これは中国がASEANとのパートナーシップを2021年11月に結んだことに対抗するものとされる。
しかし、ASEAN各国間で中国に対する温度感が異なり、共同で対抗姿勢を取るのは難しい。 ASEANには、米国との関係強化を歓迎するものの、中国との無用な摩擦を避けたい思いもある。冷戦時代に大国の対立に巻き込まれた苦い教訓を踏まえ「米国と中国のどちらかを選択することはない」(議長国カンボジアのフン・セン首相)と取り繕うが、実際はASEANとして共同歩調を取るのが難しくなっている。
中国は目下、大規模インフラ開発構想である「一帯一路」を通じ、ASEANへの影響力を増している。昨年12月には中国ラオス鉄道(LCR)が開通。タイへのコンテナ輸送も始まっている。将来はタイからマレーシアなどを通ってシンガポールまでつなぐ構想もあり、ASEANを取り巻く地政学的綱引きは今後さらに激化しそうだ。
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